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Vol.10(CM天気図)求むスポンサー

2013年10月26日

金だ金々 金々金だ 金だ金々 この世は金だ

金だ金だよ 誰が何と言おと 金だ金だよ 黄金万能

金だ力だ 力だ金だ 金だ金々 その金欲しや

欲しや欲しやの 顔色目色 見やれ血眼 くまたか眼色

一も二も金 三・四も金だ 金だ金々 金々金だ

金だ明けても 暮れても金だ 夜の夜中の 夢にも金だ

まだ延々と続くんだが、このへんでやめとく。演歌師の添田唖蝉坊
(あぜんぼう)さんが1925年ごろにつくった「金々節」だ。亡く
なった小沢昭一さんに教わってぼくもちゃんと歌えるんだが、新聞で
歌っても仕方ないから、それもやめとく。

それにしても、なぜこの歌を再び長々と紹介するか。ここはCMに
ついて書く欄だろうと言われそうだが、実はこの歌はCMソングにな
らないかなと、前からひそかに思っているのだ。

先週の土曜日の朝日新聞に、橋本治さんも1ページ丸々使って書
いていたが、いまこの国は景気さえよくなれば、憲法を変えようが
原発を再稼働させようが「ええじゃないか、ええじゃないか」の
空気にあふれている。

昔はこういう情けない空気を新聞やテレビは痛烈に批判したもんだ
が、いまはアベノミクスがどうしたこうしたと、金勘定のニュースが
最優先みたいだ。

だったら、せめてどこかの企業が「金々節」をCMソングに採用し
てくれないかと思うのだが、だめかなあ。それともいっそ、東電さん
あたりが自己批判も含めて「金だ金々この世は金だ」とやってくれた
ら、日本も変わると思うけどなあ。

(天野祐吉:コラムニスト)
朝日新聞デジタル 2013.7.3 より

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