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「スープ」のこと

 身近で様々な食べ物や飲み物を簡単に手に入れることができるようになった時代です。医療や介護の現場でも、さまざまな栄養強化食品、介護用食品、とろみ食品があふれ、お弁当の宅配のサービスもあれこれ選択できるようになって、ありがたい時代になったなあと思います。

 でも、病気になったり高齢になった時、食事が、食べるということが、若くて健康である時には思いもつかないほど、大変なことだと、私たちは緩和ケアに携わるなかで実感してきました。緩和ケア病棟で、季節を問わずの人気メニューは、なんと「かき氷」なのです。でも、かき氷に加えて、もうひとつ人気メニューを増やすことができればと思っていました。

 高級品でなくともいい、珍味でなくともいい、その季節に身近にあるふつうの食材で、やさしく体に届く食べ物がいい。歯が弱くなっても、飲み込む力が弱っても、おなかが弱くなっても、口のなかにやさしく広がる食べ物がいい。たくさんのおかずが食べられなくとも、一品で豊かに広がる味わいのスープがいい。

スープを毎日一品、作ります。

どうぞ味わってみてください。